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ラットテーブル | キヤアンティークス
From Factory

ラットテーブル

 

船の操舵輪(ラット)を使ってテーブルを造りました。

ユーザーさんとの間に入っている工務店さんからのオーダーです。

今回は屋外で使用するとのことなので、残念ながら規定の保証は付きませんが、全く無視した施工も出来ませんので色々と気を使った作業になります。

 

 

天板に加工する操舵輪はスコットランド、エジンバラで造られたアンティーク。

チークと真鍮で造られ、実際に船の操作に使われていた物。かなり使い込まれています。

最終的にはガラスが乗り、天板の重量もそれなりになるので、脚の形状はフラットに組付けたベースに、直立させた4本の脚で支える事にしました。

脚の製作は、1から製作するコストと天秤に掛けて、別のローテーブルをドナーにして、脚だけ流用することになりました。

 

 

贅沢にもこちらのテーブルの脚のみ(挽き物部分)を使います。

大まかなデザインと組み付け方もこのテーブルに倣います。

脚のベースは、耐侯性が良くラットと同じ木材のチーク材で製作しました。こちらは新材を使用。

重量のバランスを取る為に少し大きめ(重め)のデザインにしています。

今回のように、やむを得ずアンティークと新材を組み合わせて家具を作ると、ほとんどのケースで色艶の深みに差が出てしまうのが塗装作業の最大のネックです。

 

 

今回はお客様の指定で塗料が支給されていた為、似せて着色するにも限界があり、着色料で調整する事も可能である旨をお伝え致しましたが、納品後は毎年メンテナンスで同じ塗料を塗り重ねて、経年で色味も合ってくるはず。

との事で、支給された塗料で出来る範囲で似せればOK ということになりました。

組付けてしまうと複雑な形状になるので、パーツの状態で何回か塗り重ねます。

 

 

段々似てきました。

重ね過ぎるとベタつくタイプの塗料みたいなので、ある程度で見切りを付けて、乾燥したら組み付けます。

 

 

ガッチリ接着するためにエポキシ系接着剤で固定。

あえて少し接着剤がはみ出した状態で固定して、継ぎ目からの浸水を少しでも防ぎます。

 

 

最後にガラスの天板を固定して完成です。

ガラスを押さえる金具もラットの金具に倣って真鍮製。

L形の金物から削り出して製作しました。

磨き出した後にほどほどのエイジング加工をして取り付け。

ガーデンテーブルなので、雨水等を吸い上げ無いように、脚先はステンレスをネジ込んで全体を浮かせてあります。ちなみにこちらはアジャスターも兼ねています。

 

 

なかなか良い感じで纏まったと思われます。

お客様にも気に入って頂けるのではないでしょうか。

経年変化や傷みも含めて、しばらく経過を観察してみようと思います。

Shere
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