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クサビとは | キヤアンティークス
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クサビとは

先日、このブログで紹介したアーコール、ルームディバイダーの修理行程でサラッと取り上げた「クサビの打ち直し」について、内外各方面から「解りにくい」とのご指摘がありましたので今回、定番のアーコールチェアを例に挙げて、もう少し掘り下げてみようと思います。
まずはこちらをご覧ください。

くさび 出典:Wikipedia
くさび(楔、wedge)とは、堅い木材や金属で作られたV字形または三角形の道具。
一端を厚く、もう一端に向かってだんだん薄くなるように作られている。 物を割ったり、物と物とが離れないように圧迫するために、隙間に打ち込まれる。
修辞技法としては、割る意味で用いられることが多く、例えば、仲の良い両者の関係を悪くするような場合に「二人の間にくさびを打ち込む」などと使われる。しかしながら、くさびを打つことには接合を強固にするという目的もあり、この意味で用いられている場合は正反対のことになってしまうので注意を要する。

さすがウィキ、解りやすいですね。
最近キヤアンティークスではアーコール家具に頻繁に使う事が多くなりましたが、アーコールに限らず家具製作、修理に使うクサビは後者の「物と物とを圧迫する」為のパーツ、つまりアーコールチェアの場合は座面と脚(背もたれ)を圧着させる為の強度的に重要な部材なんです。

ではでは、実際はどのように使っているのか順を追って説明していきます。

まずは材料を選びます。強度が必要なので堅い材木の中から選びます。
当然本体との相性も考えています。アーコールの場合は、脚、背もたれと同じビーチ材を使って作っています。
もちろんオリジナルもビーチ材です。
材料選びのもう一つの重要な条件は良く乾燥した材料を選ぶ事です。
材木は、空気中の湿気を吸ったり吐いたりと呼吸を繰り返し、目視では解りませんが痩せたり太ったりしています。
木材の呼吸は伐採してからスローダウンしながら500年間は続くというからオドロキです。
家具材、とりわけクサビやコーナーブロック等強度に関わる材料は、湿乾で動いてしまうとあまり役に立ちません。
従って、良く乾燥した材木は必須です。

幸いキヤ工房には、古い家具材や建材がゴロゴロしているので、100年以上経った究極の乾燥材がわりと容易に手に入ります。
最近は適当な厚みのビーチ材を見つけるとアーコール用に製材してキープしておきます。
アンティークチェストの引き出しのレールなんかはビーチが使われている事が多いので交換が必要な修理の時は材料GETのチャンスです。

実際に切り出してみます。

機械で簡単に作る方法も有りそうなんですが、あまりいい方法が思いつかないので結局手作業で作っています。
アーコールの椅子1脚に使われるクサビは状態の悪い物でも最大6個ですが、手間仕事なので効率よく、ある程度まとめて作ってストックしておきます。

切り込みを入れておいて、

まとめてバッサリいきます。
ノコギリが真っ直ぐ挽けないと良いクサビが作れません。
私もこれだけ作ると大抵1-2個はNGが出ます。
 

あらかじめ古いクサビを抜いて座面から外しておいた背もたれに合わせてみます。

クサビにも椅子本体にも固体差が有るので、相性の良い物をチョイスします。
仮組、調整をしたらいよいよ接着です。

このままだと接着面にスキマがあるので、クランプ(万力)で押さえ込みつつ、接着材を付けたクサビを打ち込んでいきます。

座面との間にスキマがなくなれば成功です。

このまま一昼夜放置します。
接着剤が固着したらちゃんと接着出来たかチェックして、余分をカット、整形して、塗装、仕上げ作業に掛かります。

クサビの打ち直しは目立たず、地味な作業です。
最終的に目に見えるのは5ミリ×20ミリ程の小さな面積ですが、家具の強度を保つ為の大切な行程なんです。
なによりしっかりと作業をしておけば古い家具でも皆様に安心してお使いいただけます。

あなたの持っているアーコール家具にはクサビを打ち直した跡は有りますか?

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